毎日田んぼに出るふっくんが、丹波・農業・世界を、時にはグローバルに、
時にはローカルなメッセージを送ります。
情報提供 丹波市春日町 婦木農場さん
麦わらふっくんの畑の真ん中から
〜 13、いのちのいとなみ 〜
わが家では、お祖父さんの時代から、乳牛を飼っています。
旧氷上郡は、酪農が盛んで、多くの家で、乳牛を飼っていた歴史があります。
しかし、今では、かなり少なくなってしまっているのです。
わが家には、8頭の乳牛がおり、朝晩、乳搾りをしています。
一頭が一日に出す牛乳の量は、約25〜30キロで、一年に約7,000キロにもなります。
毎日毎日休みなで、世話をしなければ為りません。
さて、わが家には多くの見学者がみえますが、中にはこんなことを言う人がいます。
牛舎につながれている牛をみて
「どれがオスで、どれがメスですか?」、と。
もう、びっくりします。真顔で聴かれるとちょっと困ってしまいます。
乳牛で、お乳を搾っているのだから、メスに決まっているのですが・・・
メスで、赤ちゃんを産まないとお乳はでません。生理もちゃんとあります。
人工受精をして、妊娠期間は、ほぼ人間と同じくらいでお産になります。
わが家の子供達は、そのお産にも何度も立ち会っています。
母牛が大きなうめき声を出しながら、赤ちゃんを産むのです。
前足から頭、胴体と出てきます。生まれたときは温かくぬるぬるしています。
その後、しばらくして、すぐに立ち上がりろうとするのです。
多くの方が、毎日パックに入った牛乳を飲んでおられるでしょう。
でも、それが、このような、まさにいのちのいとなみの中から生まれてきていることを、
どれだけの人が知り、意識されているでしょうか?
毎日の食べ物。あまり意識しないで多くの方が食されていると思います。
でも、食育がブームともいえる、今こそ、その原点のいのちのいとなみを、
是非、知ってもらいたいと考えています。
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