前回は養生法の中でも、特に冬の養生法ついてお話をしました。冬は汗をかかないようにするのが冬の養生法のポイント!以外だったでしょ?今回は春の養生法についてお話します。
人は一年を春夏秋冬、四季(気)という大きなリズムに支配されています。それに心身(神)を調和させる方法を『四気調神大論』といって、『素問』の養生法の基本になります。
また、一日のうちにも同じくリズムがあります。それは朝昼夕夜です。東洋医学の時間帯は現在の感覚とちょっと違いますが、生体内時計は明暗によって刻まれています。
朝・鶏が鳴いて(午前2時)から日の出(午前5〜6時)まで(陰中の陽) ・・・・ 春に相当
昼・日の出から太陽が一番高くなる(12時)まで(陽中の陽) ・・・・ 夏に相当
夕・日が傾きかけてから日が沈む夕暮れまで(陽中の陰)・秋に相当
夜・日が沈んでから翌朝鶏が鳴くま(陽中の陰)・・・・ 冬に相当
これをみると、逆に現代がいかに夜型になっているがよくわかります。また冬に発散(汗)してはいけないのもなんとなくわかります。春は一日で言えば朝です。
『春の養生法』 2月からぼちぼち活動開始!のびのびと運動し汗をかき始めよう!
春の3ヶ月(2.3.4月)を発陳(はつちん)と言います。冬の間かくれていたすべてのものが、芽を出し活動的になり始める時期です。天地の生気が発動し、人体の陽気も多くなる時期です。ですから、早寝早起き(日の入りと共に寝て日の出と共に起きる)を心がけ、歩くなどゆったり身体を動かし始めることが大切になります。そして、心身ともにのびのびとした気持ちで活動するのが、春気に応じるよい方法になります。
この春の気に逆らって、静かに沈んだ状態でいると病気になります。よく春先の木の芽時期になると、神経痛や皮膚病になると言う人がいます。あるいは、身体がだるい、のぼせる、眠れないなど神経症も訴えてきます。適当に運動して陽気の発動をしてやると治ってしまいます。
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