前回は、風邪の話をしました。風邪、大丈夫でしたか?冬中風邪気味という人がいます。それは、『養生法』が間違っているからですよ!今回はその『養生法』についてお話します。
漢方の古典医学書である『こうていないけい黄帝内経そもん素問』という本に、健康で長生きをするための養生法がこう記されています。
1. 飲食に過不足がないようにすること
2. 心身共の過労を戒める
3. 酒に酔ってのぼうじ房事(セックス)はよくない
4. 春夏秋冬の自然の状態に調和した生活をするのがよい
それぞれ大切な事で、詳しくお話したいのですが、紙面の関係上、今回は4の項目、それも『冬』に絞ってお話します。
自然に調和することは『素問』に一貫して述べられている『てんじん天人ごういつ合一』の思想です。
春夏は気温が高く陽気も多くあります。だから活動的に汗を流すことが必要です。
逆に秋冬は静かにしているのが良いのです。特に冬、3ヶ月間をへいぞう閉蔵と言い、万物が静かに沈み消極的になる時で、収納、貯蓄されるべきで、決して発散してはいけません。
この時期は、早く寝て、遅く起きる。陽気が深く貯蔵され、心身共に活動的になってはいけない時期です。運動などで発汗するなど絶対ダメです。もしこの時期に発汗したり、酒を飲んで一時的に陽気を多くし、その反動で冷えたりすると腎が悪くなります。無理をすると、春になっても陽気が発動せず、必ず手足がだるくなります。
食べ物は、旬のものをいただくのが一番です、時期はずれの葉野菜(発散)よりも、土の中の根菜類(貯蔵)が身体を補ってくれます。
健康づくりのために、冬、早起きしてジョギングし、サラダを一所懸命食べている方、一度、先人の長寿の教え『素問』をじっくり読まれることをお勧めします。
赤ちゃんが、よく風邪を引くというお母さん、暖房過剰と着せ過ぎで、発汗しそのために風邪になるのですよ。