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《文章・写真》 一級建築士 才本謙二先生

たんばに住もう・たんばで暮らそう

15 やくら完成!!

 

 

 やくらが一部を残して完成しました。多くの人たちのお陰をもって形となりました。

 完成が近づくにつれて、家の要所に様々な人々の強い思いが込められ、暴走気味になって私の志向とは違うあらぬ方向(?)に向かい一種民芸酒場のようになりました。でも、眺めているうちに思いが込められた家は、それなりに魅力的で意味のあることに気がつきました。今回は、そんな思いが形になった実例を写真でご紹介しましょう。

 先ずは、左官。品川博名人の鏝によるハツカネズミ。大黒さんのお仕えとしてのコメントを添えて、梁に取り付けられました。半日掛けて下見をし、自然に見えるように検討したものです。次に、品川さんの息子さんによる古代米の塗り込み。オクドさんの上の壁に繁盛するようにと思いを込めて塗り込んでもらいました。また、壁は、篠山大山の並木道公園の土を、左官の神様久住章氏による調合で、いつもお世話になっている名人南氏により、塗って頂きました。自在鍵を支える梁は、父親の知り合いが持ち込んだ桧の変木。欄間に使った煤竹は、大西棟梁の倉庫から頂いていてきたもの。父親がえらく気に入り、いたる所に使っています。床の間の違い棚のケヤキ板も、どこからか持ち込んだものです。

 大工さん(西山さん親子)のこだわりは、なんと言っても地松。梁や桁に使うつもりだったものを、余りに美しく状態が良かったので、柱や差し鴨居につかいました。最後は、ご近所さんが持ち込んだ鉄鍋と茶釜。朝やくらに来ましたら置いてあったのには、びっくりしました。

 最近は、家を施主と設計者が思いを込めて造り上げることはあっても、職人さんたちの思いを込める現場が少なくなってきています。技を残すこと、また技を振るえる場を提供していかなければならないと思う初冬の夜でした。

 


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