丹波の荘園 そのE

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立場の弱い農民は、朝廷から派遣された国司や国司の代理,それらの役人と手を組んだ武装した農民(武士)から,自分たちの土地や財産を守るために,刀を握り、鎧を着て武装するようになる。これが武士の始まり。中でもその地方で有力な農民が多くの農民を支配して武士のグループ(武士団)を作り,自らは指導者となる,この指導者のことを「棟梁」と呼ぶ。


武士団は荘園や国衙領(国府管理下の農地),牧(馬をかっている牧場),御厨(神社に寄進した荘園)など,様々な場所から生まれた. 平安時代の中ごろからは律令(法律)はあっても名ばかりで,国司となった者の中にはその立場を利用して,余分に税を取ったり,人の土地を奪ったりする者も現れる.あまりにひどすぎるとその土地の豪族や農民に訴えられる国司もいた.武士のグループは一族や仲の良い者同士で結束し成長する.つまり武士団とは互いに助け合う組織だった。
法律や裁判があってないような時代のため,武士団は益々成長していく.特に関東地方は開拓地だったために領地の境界がはっきりしていなかったり,都から離れていたこともあって「自分を守るのは自分とその仲間」しかいないという状況となった。関東地方に多くの武士団が生まれたのもこうした理由があった.

 

             
 
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