オペラ「おさん茂平衛」への道のり

第8話 新内節 おさん茂兵衛
 



 

 大阪で新内節をされている人から「新内節の おさん茂兵衛を聞いてみませんか?」との連絡が入った。本業は行政書士で、新内節の大御所「岡本文弥」に学ばれた人だった。

「新内って知ってる?」と聞くと「知んない」と面白く答えるメンバーばかりだったが、こんなに誰もが知らないものなら一度丹波で聞く機会を作るのも良いと言う話になった。

ここでも問題になるのがお金。仕方なく「来て頂きたいのですが私たちにはお金が無いので」と話すと、「お金なんかいりませんよ」と言って下さり、丹波の森公苑「演劇祭」のロビーで上演する運びとなった。

「おさん茂兵衛」の物語を、新内節でじっくりと聞かせて頂く機会を得た。よく時代劇に出てくる大店の旦那が、三味を爪弾く芸者の膝枕で聞いているあの歌だー!何とも味のある粋な日本の文化に皆が感動した。

出演料は出せないが、せめて「お車代」と皆で頭を悩ませながらわずかなお金を包んでいたが、先生が乗ってこられた車はピカピカのベンツだった。(皆で大笑い。人生は面白い)

それをご縁に、文楽劇場での新内節の大会にも行かせて頂き、こちらのイベントにも来て頂くお付き合いが始まった。
今まで自分たちが聞いたこともない「新内節」を実行委員会の事業にし、多くの方に聞いて頂いた。

やっぱり人生は実に面白いと思う。

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おさん茂兵衛DEたんば実行委員会
企画運営委員長
浅倉陽子

 
 
 
 
             
 
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