オペラ「おさん茂平衛」への道のり

第4話 オペラは焼きそばから
 



 

1年をかけ「おさん茂兵衛DEたんば実行委員会」の大きな組織を作った。たいそうな会則も作った。
無いのは資金だけ。自慢ジャー無いけど一円も無く始まった会だった。
2,3度目の準備会の会議の席、誰かが聞いた。「いったいオペラ言うもんは、何んぼ程かかるんや?」と。「ピンキリやけど、2千万円ぐらいだと思う」と私。一瞬その場がシーンと静まりかえった。が、不思議な事に誰一人「止めよう」とは言わない。その静寂の中、又誰かが言った。「しゃー無いなー、焼きそばでもして儲けよか?」と。大爆笑となったが今はそれしか思いつかない。かくして私たちは「たんばの森フェスティバル」で焼きそば屋をする事になり最初の資金を手にした。その後、丹波文化団体協議会、丹波地域の音楽協会、各観光連盟、(財)丹波の森協会、丹波県民局、丹波地域一市6町をはじめ多くの団体で構成する組織にした。すべての団体に承諾を頂きながら組織図を完成させるのに1年をかけた。
尼崎市「近松の町」、「おさん茂兵衛」を有名にしたのは近松門左衛門の作品「大径師昔暦」。それをご縁に遠く離れた尼崎市にも構成員に入って頂き、近松課の課長、文化部長がいつも総会に来てくださった。そんな、参画と協働、地域間交流がベースとなる組織が誕生したのはやっぱり面白い。

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おさん茂兵衛DEたんば実行委員会
企画運営委員長
浅倉陽子

 
 
 
 
             
 
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